卒業と就職と星芒形
※この記事はとんえぼ老人部 Advent Calender 2022 3日目の記事です。
とんえぼOBのTM*2です。
初期メンツではないけど、2015年のとんえぼ発足時から2020年の大学卒業まで所属していました。2015年といえば、今のとんえぼ現役生の皆さんはまだ幼稚園に通っていた頃だと思いますが、SOUND VOLTEXが重力戦争を繰り広げていたり、IIDXが電車産業に参入したり、MUSECAが稼働したり、BeatStreamがアニムトライヴしたりとイベントが多い年でした。
このブログは半年ぶりの記事更新ということですが、アドカレに参加することになりましたので、3年前自分が最後の学祭に参加した時のことを書きます。
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2019年といえば当時は最終学年ということもあり、卒業に就職にと忙しい毎日だった。
自分の学部には卒業論文はなく、卒業試験を突破しなければ自動的に留年という非常に分かりやすいシステムなのだが、その試験が例年10月下旬に行われるのでとんえぼ創作班にも入っていた身としては非常に困っていた。
膨大な分野の中から80問の設問を4セットという、正直他大学の卒業試験と比べれば非常に楽な部類だった。しかも卒業試験で留年する割合は1-2%程度と、受験すれば卒業はほぼ確約されるような試験であった。しかしこれは終わったから言えることであって、当時は皆合格しなければ留年というプレッシャーを常に受けながら勉強していたのだ。
さらに、10月というと就職先が一斉に決まる季節でもある。医師になるにあたっては、マッチングシステムというものを利用する学生がほとんどである。(学生がそれぞれ面接等の試験を受けた病院をランク付けで登録し、病院も採用したい学生をランク付けで登録する。それぞれが一致したときに採用が決定する。)マッチングの結果が出るのが例年10月なのだ。
しかし、社会不適合すぎて(わざとなんだけど)マッチングシステムを放棄したTM*2さんは就職先が決まらずに就活も継続しなければならなかった。
卒業試験も控え、就活も継続しなければならない中での、11月頭に控えた学祭に向けてのとんえぼ創作班の活動、しかも最後の譜面作成、ということでとても大変だった。時間が足りない。任された譜面は数多いけれども、中でもボス曲のAsteroid Nekochanのレベル20の譜面を作ることになったのは非常に光栄なことで嬉しかった反面、クオリティを担保しながらも納期に間に合うかというプレッシャーも強かった。
当時所属していたDiscordのチャンネルは脱退してしまって振り返ることができないのだが、たぶん夏の終わり頃には仮音源はできていたんじゃないかと思う。
自分が譜面を作るときは概ね、曲を聴いてなんとなくのイメージ(ここはツマミ地帯、ここは鍵盤、ここにはこんなエフェクトを...)をつけ、思いついたところから作るというプロセスを踏んでいる。今回のAsteroid Nekochanについては色々考えていたことがあって、そして反省点もあり...。どこかで書きたいと思っていたのだが、今回アドカレでまとめる機会を得たので書こうと思う。
もくじ
1. 過去の譜面を引用する
2016年から続いてきたとんえぼパッケージもとうとう6作目(今は12作目を作っているらしい)とのことで、自分も現役生最後の譜面...集大成としたく、過去作を感じられる譜面にすることを心がけた。引用した譜面は以下の3つ。
全部2018年じゃんというツッコミはさておいて...
①Operon
これは非常にさりげないのだが、Asteroid Nekochan前半の鍵盤ラッシュをOperonのIN譜面より引用した。OperonのIN譜面は誰にも頼まれていないのに勝手に作って採用してもらった譜面なんだけど...意外とウケも良く、自分でも気に入っていたので採用。
②Highspeed Nekochan
このツマミは天才だもん。絶対引用するでしょ。気に入りすぎて2回使った。
③T_ritama Breaker
やっぱり去年のボス曲は採用したい、けれども曲調が違いすぎて...と途方に暮れていたが、T_ritama Breakerを代表する配置であるこいつを、最後のツマミ地帯の導入として配置することに成功。*Feels Seasickness...* ぽいよね
2. トレンドを取り入れる
2019年の夏、当時SOUND VOLTEX VIVID WAVEでは大型アップデートがあり、レベル20の「ΣgØ」が収録された。この譜面を痛く気に入ってしまい、ΣgØを随所に感じる譜面となった。その最たる配置がこれである。
ちょっとテイストは違うけど、やっていることは完全にΣgØだ。鍵盤着地→両直角に8分移行を作らなかったのは優しさというべきか。本当は両直角の前にBCを配置したかったので、移行が容赦ない現代の譜面を知ると、やっぱり置けばよかったなあと思う。
その後実はパッケージにはVol.11まで参加する図太さを見せるのだが、Vol.8くらいまではΣgØに影響された配置を置き続けた。(Xecro†manceR [EX]なんかがそうだね)
3. 公式譜面から学ぶ
ここは完全に参考にさせて頂いた。しょうがない、時間なかったから。でも本家より見やすいでしょ。よく見ると移行が不親切。
そして....
これは完全に使いました。
ここは当初からずっとツマミ地帯にしようと決めていた部分で、ただ卒業試験前に配置が全く決まらず悩んでいた部分でもあった。
この配置は奇跡的に自分で作ることができたし、なかなかメロディと合っていて気に入っていた。そして邪な考えが頭をよぎってしまった。心に隠れていた悪魔がこう囁いたのだ。
「同じ猫なんだし、使っていいんじゃない?」
?
というわけで、直角にRe12をつけることで非常に「画面が暗転するあの曲」っぽい配置およびエフェクトが誕生した。
このツマミ地帯はラストであり、この後に大した回復は設けていないので、鍵盤をつけたり極端にゴチャついた配置にはなっていないものの、どうやら巷ではハイエナでつながらない厄介なツマミという噂が流れているようだ。真偽のほどは不明だが、がんばって回してください。
エキシビジョンのときはそこそこ盛り上がって嬉しかった。でも現代のレベル20と比べると難易度的に非常に見劣りしますね。もう現代人のゲームについていけない、そもそもゲームの対象年齢から外されている存在なのでこれくらいで勘弁してほしい。
Asteroid Nekochanについて、言いたいこと大体言えた気がする。2と3はどちらも公式の譜面をパクった参考にしたという趣旨なので分ける意味はあったのかというところだが、ΣgØの件は気に入りすぎて使ったところが、その他の曲は時間短縮のためにわざと使用したということで、一応見出しを分けてみた。
この後、無事に卒業試験に合格し、就職先も見つかり、そして北海道に移住するわけなのだが、Asteroid Nekochanを任せてくれたとんえぼ創作班の後輩たちには非常に感謝だし、パッケージ作成の運営もすごく上手にやってくれて老人は楽しく創作活動ができた。これからもとんえぼ創作班の活動を見守っていきたいと思っている。
明日は相生あおはちゃんが日本を縦断した話だそう。ぜひ読んでください。
▶出典
とんえぼパッケージ Vol.04 -Evolved 2018-
とんえぼパッケージ Vol.06 -Evolved 2019-